こんにちは。maroです!
同期や友人が昇進や表彰された。
口では「おめでとう!」と言ったけれど、心の中はなんだかモヤモヤする。
ましてやその人や有名人などが失敗したり炎上したりすると、ほんの少しだけ「ざまぁ」と思う自分がいた。
私も少なからず経験ありますが、ずばり「嫉妬」の感情ですね。
「私って性格が悪いのかな…」と
自身の持つ黒い感情に落ち込むことがあるかもしれません。
ですが、安心してください。
こうした気持ちは、心理学では誰にでも起こる自然な感情として研究されています。
この記事では、嫉妬の2つのタイプと、他人の不幸を喜んでしまうシャーデンフロイデの心理、そして嫉妬を成長につなげる方法を紹介します。
嫉妬には2種類ある
「嫉妬」と聞くと悪いイメージがありますが、嫉妬には2つのタイプがあることが分かっています。
オランダの心理学者ファン・デ・ヴェンらは、嫉妬を良性の妬みと悪性の妬みに分けて研究しました。
オランダ語には、もともとこの2つを表す別々の言葉があるそうです。
| タイプ | 心の動き | 職場での例 |
|---|---|---|
| 良性の妬み | 「自分も上に行きたい」と、自分を高めようとする | 「悔しい。次は自分がリーダーに選ばれるよう頑張ろう」 |
| 悪性の妬み | 「相手を下げたい」と、相手の立場を引きずり下ろそうとする | 「どうせ上司に取り入っただけでしょ」と陰で言う |
どちらも「相手がうらやましい」という痛みから始まる点は同じです。
違うのは、その痛みを自分を上げる方向に使うか、相手を下げる方向に使うかです。
ちなみに、フレネミーの言動の多くは、この悪性の妬みから生まれていると考えられます。
シャーデンフロイデ:「他人の不幸は蜜の味」は脳でも起きている
シャーデンフロイデとは、ドイツ語で「他人の不幸を喜ぶ気持ち」を意味する言葉です。
日本語の「他人の不幸は蜜の味」がまさにこれにあたります。
この感情を脳の働きから調べたのが、高橋英彦らの研究チームです。
研究では、参加者に架空の人物のストーリーを読んでもらい、脳の活動をfMRIで調べました。その結果、次のようなことが分かりました。
- 自分より優れていて、しかも自分にとって大事な分野で勝っている相手には、強い嫉妬が起き、体の痛みにも関わる脳の部位が活発になった
- その相手に不幸が起きると、脳の「報酬系」(うれしいときに働く部分)が活発になった
- 嫉妬が強い人ほど、相手の不幸を知ったときの報酬系の反応も大きかった
つまり、嫉妬は文字通り「痛い」感情であり、その痛みが強いほど、相手の不幸が「蜜の味」に感じられるのです。
職場でよくある「嫉妬とシャーデンフロイデ」の場面
嫉妬やシャーデンフロイデは、日常のささいな場面にひそんでいます。こんな経験はありませんか?
- 同期のSNS投稿
同期が「大きなプロジェクトを任されました!」と投稿しているのを見て、思わずスマホを閉じた。数か月後、そのプロジェクトが難航していると聞いて、少しだけ気持ちが軽くなった。 - 評価面談のあと
自分は「普通」評価だったのに、後輩が「期待以上」と評価されたと知ってモヤモヤ。「要領がいいだけでしょ」と心の中でつぶやいてしまった。 - 褒められてばかりの先輩
いつも上司に褒められている先輩が、取引先に叱られているのを見て、内心「たまにはいい薬だ」と思ってしまった。
どの場面にも共通しているのは、相手が自分と近い立場にいて、自分にとって大事な分野で差をつけられていることです。
遠い世界の有名人の成功には、ここまで心がざわつきません。
身近な相手ほど、嫉妬もシャーデンフロイデも起きやすいのです。
嫉妬を成長のエネルギーに変える3つのコツ
嫉妬そのものをなくすことはできません。でも、悪性の妬みを良性の妬みに切り替えることはできます。
「ずるい」より「何をしたのか」に目を向ける
ファン・デ・ヴェンらの研究では、相手の成功を「努力の結果だ」と感じたときは良性の妬みが、「ずるい、不公平だ」と感じたときは悪性の妬みが起きやすいことが分かっています。
同期がなぜ選ばれたのか、相手がしてきた行動に目を向けてみましょう。
「努力すれば自分も届く」と考える
同じ研究チームは、「努力は報われる」と考えている人ほど、良性の妬みを感じて自分を高めようとすることも示しています。
「あの人だから」ではなく「自分も何をすれば近づけるか」と考えるのがポイントです。
嫉妬に気づいたら、まず名前をつける
モヤモヤしたら、心の中で「あ、今、嫉妬してるな」と言葉にしてみましょう。
感情に気づくだけで、陰口や意地悪といった行動にすぐ移さずにすみます。
実践例:後輩の高評価にモヤモヤしたとき
先ほどの「後輩が期待以上の評価をもらった」場面に、3つのコツを当てはめてみましょう。
- 名前をつける
「あ、今、後輩に嫉妬してるな」と心の中で認める。 - 行動に目を向ける
「要領がいいだけ」と決めつける前に、後輩が何をしたのかを振り返る。
「そういえば、会議のあと毎回すぐに議事録を共有していたな」 - 自分に置き換える
「議事録の共有なら、自分も明日から始められる」と、次の一歩を決める。
こうして考えると、モヤモヤは「相手を下げたい気持ち」から「自分も何かやってみよう」という気持ちに変わっていきます。
思い切って後輩に「あの議事録、どうやって早くまとめてるの?」と聞いてみるのもおすすめです。嫉妬の相手が、学びの相手に変わる瞬間です。
まとめ:嫉妬と上手に付き合うことが大事
嫉妬には、自分を高める「良性の妬み」と、相手を下げたくなる「悪性の妬み」があります。
そして、嫉妬が強いほど、相手の不幸を喜ぶシャーデンフロイデも起きやすくなります。
どちらも人間の自然な感情です。大切なのは、感じないようにすることではなく、その痛みを自分を高める方向に使うことです。
悪性の妬みに気づかないまま行動に移してしまうと、知らず知らずのうちに、自分が誰かにとっての「フレネミー」になってしまうかもしれません。
フレネミーの特徴や対処法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶ 関連記事:フレネミーとは?職場にいる人の特徴と対処法を心理学で解説
【参考文献】
- Takahashi, H., Kato, M., Matsuura, M., Mobbs, D., Suhara, T., & Okubo, Y. (2009). When your gain is my pain and your pain is my gain: Neural correlates of envy and schadenfreude. Science, 323(5916), 937–939.



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