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どこに行っても人間関係がうまくいかないのは自分のせい?心理学で見分ける方法

心理学用語・雑学
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いま感じているその居心地の悪さ。
何度目でしょうか。

1つ目の職場で感じた。
2つ目でも感じた。
アルバイトのときも、もしかしたら学生時代のサークルでも。

場所が変わっても、なぜか似たような人が苦手になる。
似たような距離の取られ方をする。気づけば、また一人で昼休みを過ごしている。

「これだけ続くなら、問題は自分の方にあるんじゃないか」

——この記事は、その問いに答えるための記事です。

ただし、先に書いておきます。
答えは「自分のせい」とは限りません。

同じことが続いているように見えて、実は毎回、環境の側に問題があったというケースも少なくないからです。

なので、この記事ではまず「見分ける」ところから始めます。そのうえで、本当に自分の側にパターンがあった場合に、何ができるのかを整理します。

結論

この記事での結論です。

  • 人間関係がうまくいかない原因は
     ①環境の問題が続いている
     ②自分の側に対人パターンがある のどちらか(または両方)
  • ①なら、自分を変える必要はない。環境の選び方を変える
  • ②の場合、よくあるのが 「拒絶を予期して身構えることが、かえって関係を悪くする」 という悪循環になっている
  • 対人パターンは、自分からは見えにくい。だから第三者の視点が有効になる

順に解説していきます!

判断をする前に確認すること

人間関係の原因について判断する前に、判断の土台を点検をしてみましょう。

気分一致効果による思い込みかどうか

気分が落ち込んでいるとき、人は否定的な出来事の方を思い出しやすくなります。

そして心理学では、気分と一致する記憶が想起されやすいことが知られています。

これを「気分一致効果」と言います。

人間関係で消耗している状態で過去を振り返ると、うまくいかなかった場面ばかりが引き出されてしまいます。

うまくいっていた関係、普通に話せていた人のことは、少しずつ浮かんでこなってしまうんですね。

「どこに行っても」という結論は、その偏った記憶から作られている可能性があります。

判断材料の不足

職場が2つか3つなら、
判断材料としてはすこし不十分です。

2回続けて人間関係の悪い職場に当たることは、特別珍しいことではありません。

同じ業界、同じ職種を選んでいれば、似た風土の職場に当たる可能性は十分に考えられます。

「毎回うまくいかない」と「2回続けて環境が悪かった」は、外から見ると区別がつきません。

記憶ではなく、事実で見る

判断する前に一度書き出してみてください。

  • これまでの職場(アルバイト含む)を並べる
  • それぞれで、うまくいかなかった相手は何人いたか
  • 逆に、普通に話せていた相手は何人いたか

「うまくいかなかった人」だけでなく「うまくいっていた人」も数えるのがポイントです。

ここが0なのか、それとも実は何人もいるのか。
これだけで、見える景色が変わることがあります。

環境かパターンかを見分ける基準

書き出した結果をもとに、
どちらに近いかを見てください。

環境の問題のケース

  • うまくいかなかった相手は、職場の中でも他の人とトラブルを起こしていた
  • 職場全体に、ハラスメントや陰口が横行していた
  • 同じ職場で、他にも辞めていく人が多かった
  • 職場を離れた後の人間関係(友人・家族)は問題なく続いている
  • 同じ業界・似た規模の会社ばかり選んできた

この場合、あなたが変わる必要はありません。
変えるべきは、職場の選び方です。

別の記事で、人間関係を理由に環境を変えるときの判断基準と、辞めずに使える公的な相談窓口を整理しています。こちらを先に読んでみてください。

自分の対人パターンのとき

  • 職場の外(友人関係、恋愛、家族)でも、似た形のすれ違いが起きている
  • 苦手になる相手のタイプが、毎回似ている
  • 関係が悪くなるタイミングや順序が、毎回似ている(最初はうまくいくが、ある時期から距離ができる、など)
  • 周りの人は問題なく付き合えている相手と、自分だけうまくいかない
  • 「またこの展開だ」と、途中で気づく瞬間がある

こちらに多く当てはまるなら、
ここから先を読み進めてください。

なお、両方に当てはまることもあるかと思います。

環境が悪い職場で、自分のパターンも出てしまった。
むしろそれが一番よくある形かもしれません。

その場合は、どちらか一方ではなく、両方に手を打つことになります。

では「自分の側のパターン」とは具体的に何なのか。

ここでは、心理学で比較的よく研究されている一つの仕組みを紹介します。

拒絶に過剰に反応する「拒絶感受性」

心理学に「拒絶感受性」という概念があります。

他人から拒絶されることを強く予期し、敏感に察知し、過剰に反応してしまう傾向のことです。

この傾向が強いと、
次のような循環が起きやすくなります。

  • 「また嫌われるかもしれない」と身構えてしまう
  • 相手のそっけない反応を、拒絶と感じる
  • 傷つかないように距離を取る・防衛的になる・先回りして謝る
  • 相手からは「壁がある人」「話しかけにくい人」に見える
  • 実際に距離ができる
  • 「やっぱり嫌われた」と、予期が確信に変わる

ポイントは、最初の予期そのものが、結果を作る方向に働いていることです。

心理学ではこうした現象を「自己成就予言」と呼びます。

恋愛関係を対象にした研究では、拒絶感受性の高い人が、衝突の場面で相手の否定的な反応を引き出しやすいことが報告されています。

職場を直接扱った研究ではありませんが、同じ構造は職場でも起こりえます。

過去の経験から、似たタイプの人が苦手になる

どの職場でも、似たタイプの人が苦手になる経験はありせんか。

これは、特定の特徴に対する反応が、過去の経験によって強化されているために起きます。

例えば、声が大きくて断定的に話す人。
過去にそういう人から強く否定された経験があると、新しい職場で似た話し方の人に会った瞬間、身構えが始まります。

まだ何もされていないのに、です。

そして身構えは、先ほどの循環の1番目
(「また嫌われるかもしれない」と身構えてしまう)
に入ります。

つまり、苦手な相手が似ているのではなく、自分の反応が似ているという可能性があります。

これは、あなたが悪いという話ではありません。

過去の経験から身を守るために身についた反応が、いまの環境では合わなくなっているということです。

自分でできること

パターンがあるとしたら、どう手をつけるかを紹介します。

1.相手ではなく、自分の反応を記録する

人間関係がうまくいかないとき、人は相手の言動を記録しがちです。何を言われたか、どんな態度だったか。

ここで記録してほしいのは、自分の反応の方です。

  • 相手の何に反応したか(言葉、表情、声のトーン、無視)
  • そのとき、どう感じたか
  • その直後、自分はどう動いたか

これを続けると、自分が毎回どこで身構えているかが見えてきます。相手が変わっても、自分の反応のパターンは同じ場所に出てくるはずです。

別記事で、人間関係をリセットしたくなるときの記録の取り方も書いています。あわせて参考にしてください。

2.パターンが出る「場面」を特定する

記録が溜まってきたら、どの場面でパターンが出るかを絞り込みます。

  • 初対面のとき
  • 相手が不機嫌なとき
  • 大人数の場
  • 指摘や注意を受けたとき

場面が特定できると、その場面だけに対策を集中できます。

「人間関係全般が苦手」という漠然とした問題が、「指摘を受けたときに防衛的になりすぎる」という具体的な問題に縮みます。

一人でできることには限度がある

ここまで自分でできることを書きましたが、正直に言うと、限度があります。

自分の反応は、自分からは見えにくい

心理学では、人が自分の行動の本当の理由を、内省だけで正確に言い当てるのは難しいことが知られています。

ニスベットとウィルソンの古典的な研究では、人は自分の判断や行動に影響を与えた要因を、しばしば正確に報告できないことが示されました。

対人パターンは、まさにこの領域です。

  • 自分が身構えていることに、本人は気づいていない
  • 相手にどう見えているかは、自分からは見えない
  • 記録を取っても、記録の取り方自体に同じ偏りが入る

自分のパターンを、自分の目だけで見つけるのは構造的に難しいのです。

第三者の視点の重要性

友人や家族に聞くという方法もあります。

ただ、身近な人には利害関係があります。あなたを傷つけまいとして本当のことを言わない、あるいは逆に、その人自身の偏りで見てしまう。

ここで役に立つのが、利害関係のない専門家です。

カウンセリングでは、あなたが話す内容だけでなく、話し方や反応の仕方そのものも材料になります。

「その場面の話になると、少し早口になりますね」といった、自分では気づけない部分を扱えるのが、一人での記録との決定的な違いです。

相談先の選び方

カウンセリングを検討する場合、選び方で気をつけてほしいことがあります。

まず、資格を確認する

「カウンセラー」という名称には、資格の裏づけがありません。 誰でも名乗れます。

対人パターンを扱うのは心理の専門領域なので、次の資格を持っているかを確認してください。

  • 公認心理師:心理職で唯一の国家資格
  • 臨床心理士:日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格

民間のコーチングやメンタル系サービスの中には、資格を前提としていないものも多くあります。誰が話を聞くのかを、必ず確認してください。

※お断りしておきます。 以下で紹介するサービスについて、筆者は現時点で利用していません。 記載内容は公式サイトなどの公開情報にもとづく整理であり、体験レビューではありません。 カウンセリングの質は担当者個人による差が大きい領域です。最終的な相性は、必ずご自身で確かめてください。

Kimochiの特徴3選

Kimochiは、在籍カウンセラーが全員、公認心理師の資格保有者のオンラインカウンセリングサービスです。入口の時点で資格が担保されています。

この記事のテーマに合っている理由は3つあります。

匿名で利用可能

顔出しも本名登録も不要です。対人関係のパターンという、人に話しにくい内容を扱うには、この条件は実務的に大きいです。

継続を前提とした設計

月額制のサブスクリプションなので、同じカウンセラーと複数回話すことになります。対人パターンは1回の相談で見えるものではないので、継続できる形式が。

初回がお得

相性が合わなければカウンセラーの変更もできます。

※料金と契約について Kimochiは月額制です。最も安い「ととのいプラン」が月1回30分・初月3278円(税込)で、最低利用期間があります。(ととのいプランは4ヶ月)
※料金・プランは改定されることがあります。最新の内容は必ず公式サイトでご確認ください。
※匿名・顔出しなしで利用できます。

その他の選択肢

Kimochiが合わない場合、あるいはまず費用をかけずに試したい場合は、次の選択肢もあります。

  • 都度課金型のオンラインカウンセリング:1回ずつ申し込める形式。「一度だけ話してみたい」ならこちらが合います。資格の確認は同様に必要です
  • 精神保健福祉センター:各都道府県・政令指定都市に設置されている公的機関で、心の健康に関する相談を無料で受け付けています
  • 大学の心理相談室:臨床心理士を養成する大学院の多くが、地域向けに相談室を開いています。比較的低料金で利用できることが多いです
  • 医療機関(心療内科・精神科):眠れない、食欲がないなど、体に症状が出ている場合はこちらが先です

継続して向き合いたいのか、一度話してみたいだけなのかを決めてから選んでください。

まとめ:「自分のせい」は弱さではない

  • 「どこに行っても」という感覚は、消耗しているときほど強く出る。まず判断自体を疑う
  • 職場が2〜3つなら、パターンと呼ぶには材料が少ない。うまくいっていた相手も数える
  • 環境の問題が続いているなら、変えるべきは自分ではなく職場の選び方
  • 自分の側にパターンがあるとき、よくあるのが拒絶を予期して身構えることが、関係を悪くする循環
  • 苦手な相手が似ているのではなく、自分の反応が似ている可能性がある
  • 記録するなら、相手の言動ではなく自分の反応を
  • 対人パターンは自分からは見えにくい。だから第三者の視点が有効
  • カウンセリングを選ぶなら、まず資格を確認する

「自分のせいかもしれない」と考えられること自体は、弱さではありません。

ただ、その問いに一人で答えを出す必要もありません。


【参考文献】

  • Bower, G. H. (1981). Mood and memory. American Psychologist, 36(2).
  • Downey, G., & Feldman, S. I. (1996). Implications of rejection sensitivity for intimate relationships. Journal of Personality and Social Psychology, 70(6).
  • Downey, G., Freitas, A. L., Michaelis, B., & Khouri, H. (1998). The self-fulfilling prophecy in close relationships: Rejection sensitivity and rejection by romantic partners. Journal of Personality and Social Psychology, 75(2).
  • Nisbett, R. E., & Wilson, T. D. (1977). Telling more than we can know: Verbal reports on mental processes. Psychological Review, 84(3).

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